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Making of CAR GRAPHIC

写真

2011.04.08

CGアーカイブと、『日本のスポーツカー特集』

600号から連載形式でお届けしている「日本のスポーツカー探訪」。
古い話題はむしろ新規取材以上に時間を要する部分もあるため、トピックの選定とともに、最終回までを見越しての資料発掘も並行して進められています。

CGが60年代から収集し続けている資料は、写真(ネガ、ポジ・フィルム)を除く紙の資料だけでも数千箱にのぼります。重量に換算するなら20トンは下らないと言う人もいます。



収集に関係した人も多様で、取捨選択の基準も人それぞれ、そして期間も約50年と決して短くはありません。まるで全容の分からない、古くて大きな蔵のようになっています。探せば何かしらは役立つ物が出てくる、といった感じ。「なんと、こんなものまであるのか!」と“発見”に驚くこともしばしばです。
昨年、CG編集部の引っ越しにともなってこの資料室も移動したのですが、そのときも目録なんて作る余裕はなく、とにかく運んで来たようなもの。ということで“資料のジャングル”は手つかずのまま東京・目黒に移転されたのでした。
そんなCGアーカイブですが、「何があるか、だいたい分かるよ」とサラリと言い放つ、生き字引のような人物もいます。

その人物とはキクチさん(写真左の赤いセーターの人。大谷記者と打ち合わせ中の図)。60年代からCGに在籍した、第一期の編集記者です。数年前に退職されておりますが、再び資料室担当として力をお借りしております。取材活動の傍らで、資料収集とデーターベース作成に並々ならぬ熱意を注いできた彼は、設定された特集テーマに沿って、CGアーカイブから100%の実力を引き出せる数少ない1人。それは当時の現場に居て、自らが写真を撮り、資料を収集し、取材していたからこそでしょう。いつも資料室に行くと「これ知ってる?この写真見たことある?」というマニアックな話がノンストップ展開に……。資料や写真を見ながらの思い出トークは、これを録音すればちょっとしたウェブラジオ番組くらいになるのでは、と思ったりもします。

CGアーカイブの片隅には、かつてCGで活躍した計測機器の「第5輪」と「コレビット」(銀色の箱)も残されています。もはや動態保存ではありませんが、ちゃんとした形に掃除すればエントランスのオブジェにいいんじゃないか、なんて一部では話し合ったりしています。

(CGテスト・グループ)

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