今年はCGからはふたりの記者がルマン24時間を訪れました。
ひとりは取材で、ひとりは完全な個人旅行として。
取材班の方は本誌で見て頂くとして、
ここでは個人旅行組の方の旅日記を、
写真と短い説明(と動画)でご紹介したいと思います。
ちなみに筆者のルマン訪問は人生初でした。
決勝前日のパリの空模様は上の写真の通り。
いかに変わりやすい天候とはいえ、少し不安になる。
…と思っていたら、当日は快晴でした!
友人の車に同乗させてもらい、ルマンを目指します。ナビが示した距離は200kmちょっとでした。
早朝のパリ市内を快走。
高速道路に入ります。やっぱり雲行きが…。
雨がパラつき始め、虹が。きれいなのですが、嗚呼…。「雨のルマン観戦は大変ですよ」と警告されていたので、天気が気になるのです。
料金所を通過。
看板にルマンの文字が出てきました!
行く手に厚い雲。日本の感覚なら、絶対降ってますよね。
“それらしい車”が多数。現地で会いましょう!
あと80kmという地点。パーキングでひと休みしようとすると…。
すごく混んでいる。「いつもはガラガラなんですが」
エリーゼの他にもアストン、ランチア、モーガン、フェラーリ…。
ルマン市内に入る。空模様はひとまず大丈夫そうで、一安心。今日はもう決勝なのですべては“サーキットの中”に移り、街は静けさを取り戻しているように見えましたが、これまでの1週間は街はお祭りムードだったそうです。
ゲートに近付くにつれ、キャンピングカーなども目立ち始める。
テントの群れ。
まだサーキット内ではないのですが、もう寛がれています。おお、車はベータ・モンテカルロではありませんか。
停めてある車は片側だけ板を敷いていますが、傾いた場所で水平をとって安眠するための工夫だそうです。
ついにチケットカウンターに到着!
一人一人、説明を受けながらの購入のため時間がかかる…。ウェブサイトから予め購入しておけばよかった…。とりあえず入場料の67ユーロだけ支払いました。…なぜこの場所がこんなムーディな照明なの?
地図を片手に駐車場を探す。
市内の通りはいたるところが住民の生活環境を守るために封鎖されています。少し遠回りして「パーク・ルージュ」に到着。
駐車場というより、だだっ広い空き地。
ゲートに辿り着きました。
チケットのバーコードを読ませて入場する方式です。
場内はきれいに整備されていると思いきや、ほとんどが未舗装で、風景としてはかなりレトロでした。風があるので、砂埃がすごい…。
とりあえずメインストレート付近に観戦場所がないか探りを入れます。地面は未舗装が多いだけでなく、凸凹があったり大きな石があったりなので、靴底の厚いシューズが必須だと感じました。
コースが見える場所を確保。座席を買うのはさらに100ユーロ必要だそうなので断念し、立ち見を決め込む。マツダ787Bのデモランまで1時間半はあるけれど、移動すると場所を取られるので、とにかく「待ち」です!耳栓と折りたたみ椅子が欲しい…。爆音と大音量アナウンスのため、30分くらいすると頭がくらくらしてきます。
もっと美しいマツダのオフィシャル映像も公開されていますが、
グランドスタンド周辺で見るとこんな感じ、ということでアップしてみました。
向こうの方から“加速して来る”排気音がいい雰囲気ではないでしょうか。
前を通過するとき、座っていても見えるはずなのに、多くの人が立ち上がる。
787Bに敬意を表してくれているようで、少し感動。
デモランを終えて展示ブースに戻ってきた787B。惜しみない拍手とシャッター音。
おおよそどこもこんな様子でした。日差し、人垣の向こうから聞こえる排気音、風に舞う砂埃、あっちからもこっちからも人、人、人。
サーキットの中にも小さなテントが…。
う〜ん、なかなか良い場所がない。もう歩き疲れてきた。ルマンは広すぎです…。
なぜこんなコース脇にも車が…?
飲み干した空きビール瓶の塔。このあとおじさんは親指を立ててニヤリと笑ってくれました。
アウディとマクニッシュを応援するグループ。カメラを向けただけで「うおおお!」と柵をガシャガシャ揺らして興奮。盛り上がり過ぎです。
ここはけっこうよく見える!車によっては耳栓が欲しくなるほど音もよく聞こえる。
なんのコスプレでしょうか。みなさん楽しそうです。
屋根の上からガッツリ観戦中。
またもやノリノリの方を発見。暑くないのでしょうか。熱中症にはご注意です。
テルトル・ルージュ近くの松林。この場所、コースはほとんど見えないのですが、全開で立ち上がって行くルマンカーたちの排気音が絶妙に反響するのです。コンクリートの反響とはひと味違う感じで、すごく良いのです。
一瞬、大谷記者かと思いましたが、別人でした。
見上げると道路脇の看板にミュルサンヌの文字が。
地下道を通ってコースの下を横断。
サーキットがこの広さだと、本音では自転車で巡りたいです。半日歩いても、地図で見ると「え、これだけ移動しただけ?」
「コースが見えるところなら、どこでも登る!」…勾配、かなりきついです。
ミス・ルマンという方が、サインをして歩いていらっしゃいました。記念に頂こうかな、と迷っていたら、電車の時間が迫っていました。
ルマン駅前。筆者はルマンに宿が取れず、日程的にも余裕があまりなかったので、TGVにてパリに戻ります。所要時間は1時間弱でモンパルナス駅に着きます。朝、一緒に来た友人たちは寝袋だそうです!
ルマン駅。
駅からサーキット近くまでは路面電車が通っています。
ホームにも、サーキットまでの路面電車はこちら、と案内が。
取材の合間を縫っての観戦だったので、1日しか居られませんでしたが、
今度機会があれば寝袋持参で24時間に挑戦したいと強く思いました。
観客のみなさんのサーキットでの過ごし方が、実に楽しげで素晴らしく、
また一体感があるので、離れがたい「場の雰囲気」が印象的でした。
スタート1時間くらいで起こったアウディのクラッシュ時も、
アウディがクラッシュとの第一報「お、プジョー有利か?!」と色めき立つ。
→大クラッシュらしい→「オウ…」と眉をひそめる雰囲気に満たされる。
→ドライバーは無事とのアナウンス→「よかったー」とばかりに大拍手がわき起こる。
という感じでした(少なくともその場はそうでした)。
あとからハヤタ記者から聞かされたところでは、
今年のレースは大変な見物だったとのこと。
ああ、なんとか日程をやりくりしてゴールの瞬間までを見たかった……。
photo :編集部
カメラ:キヤノンEOS 5D Mark2
(CGテストグループ)